May 2017
May 21, 2017
フェロモントラップによる早期警戒
先週は新手のコンピューターウイルスに関するニュースから始まりました。
朝から社内ネットワークのセキュリティチェックなどに追われた方も大勢おられたと思います。
私も偶然友人から画像ファイルが送られてきたので、思わず「お前何か送ったか?」と確認したほどでした。
さて、この問題に限らず感染症や害虫の発生による被害を最小限に抑えるためにすべきことは何でしょうか?
それは問題の早期発見と、日頃からそういったチェックの仕組みを整えておくことでしょう。
害虫の防除に関して言えば、トラップを用いたモニタリング調査がこれに該当します。
中でも異物混入の原因となる貯穀害虫は特に監視・早期発見が重要ではないかと思います。
理由は下記の通りです。
■貯穀害虫が発生しやすい場所がある
もちろん、現場では一日の終わりにきちんと清掃が行われ、害虫の餌となるものは片付けられています。
しかし、写真のように毎日掃除するのが難しい製造機器の内部や壁の中はいかがでしょうか?
掃除しにくい上に新たな餌がすぐに積もるので害虫にとっては天国、いつでも発生できてしまうのです。
■外部から新たに侵入することがある
過去にも当ブログでご紹介しましたが、意外と貯穀害虫は屋外にも生息しています。
( 2016年9月5日 屋外にもいっぱい!ノシメマダラメイガ )
そのため、現場に潜む貯穀害虫を一掃できたところで、いつまた新たな個体が侵入するか分かりません。
他にも、搬入予定の食品原料の袋やパレットに付着した個体がそのまま持ち込まれる恐れもあります。
■フェロモントラップは低密度でも捕獲できる!
以上から、貯穀害虫には定期的なモニタリング調査がいかに大事かが見えてくると思います。
では次にどんなトラップを用いれば良いかという疑問が湧きますが、その答えはフェロモントラップでしょう。
なぜならフェロモンは特定の種にしか作用しない代わりに誘引力が強く、害虫が低密度でも捕獲できます。
つまり、まだ侵入したばかり、もしくは発生初期の段階から異常を察知することができるのです。
( 写真はジンサンシバンムシ用のフェロモントラップハイレシスです )
■ちょっと便利な資料を作成しました
ところで先にも少し触れた通り、フェロモンは特定の種、もしくはグループにしか作用しません。
そのため、フェロモントラップを使用する際にはフェロモン剤の対象種をしっかり確認しなければなりません。
そんな時のために弊社では貯穀害虫とフェロモン剤の種類をまとめた資料を作成しました!
貯穀害虫の同定方法や、他の紛らわしい種類についても簡単に紹介をしています。
詳しくは弊社営業担当者までお問い合わせをいただければと思います。
■いろんな貯穀害虫に有効なフェロモントラップ・・・?
さて、ここでちょっとした商品の宣伝です。
なんと世の中には1つのフェロモン剤で複数の貯穀害虫を誘引できるフェロモントラップがあるようです。
弊社でも少し前から取り扱いを始めており、現場での試験も実施しております。
明日はその新しいフェロモントラップについて色々とご紹介したいと思います。
前田
May 20, 2017
ムシ探し・1問目
大体真ん中に写るように撮りますので、その辺を見ていただければと思います。
ちょっと拡大。
答えはこちら、サトキマダラヒカゲでした。
・・・お楽しみいただけましたでしょうか?
前田
ネズミが通りそうな場所へそっと置いておきましょう。ネズミとりグルットProN!
May 19, 2017
害虫駆除に困ったらサイベーレ0.5SC
現場の作業が終わってから車に乗ると・・・「あっつーいっ!!」という季節になりました。
たまらず帰りに立ち寄るコンビニ、衝動的なアイスクリームの誘惑、そして積み重なる出費と脇腹の肉。
体重計が叩き出す数値に凍りつき、夜な夜なマラソンシューズの靴音を近所に響かせる日々が続きます。
ところで、このところ虫に関するお問い合わせ件数が非常に多く、またその種数も格段に増えました。
同定検査のため届く検体にも難解で手ごわい顔ぶれが揃いつつあります。
さらにそれがマイナーな害虫だった場合、どんな殺虫剤が有効なのか判断に困ることがあります。
そんな時に是非思い出していただきたいのがこちら、様々な害虫に効果があるサイベーレ0.5SCです。
1.8リットル入りで希釈倍率は20倍なので1本につき36リットル分、広範囲への施工に便利です。
さらに薬剤独特のにおいがほぼありませんので、工場や一般家庭でもクレームになりにくく使いやすいです。
さて、様々な害虫に効くというこのサイベーレ、まずはアリ類とクモ類で効力を調査してみることにしました。
試験には野外で捕獲したトビイロシワアリとワカバグモを使用しています。
ベニヤ板に用法・用量通りにサイベーレを塗布した処理面を作り、そこへ強制的に触れさせ続けました。
その結果、アリは処理面に5分接触させただけで数時間後に動きがおかしくなり、翌日ほぼ全て死亡しました。
クモの場合は1時間の接触で同様の効果が得られました。
処理面に触れさせさえすればOKなので、害虫がよく徘徊する場所へ散布することが肝心です。
また、クモはクモでも巣を作りあちこち徘徊しない種には、巣とその周囲へ直接散布する方法を選びます。
とりわけセアカゴケグモは写真のようなグレーチング裏に隠れています。
そこで咬まれないよう注意しながらグレーチングを裏返し、何ヶ所か試験的に施工をしてみました。
その後一ヶ月にわたり生息調査を行いましたが、散布した場所だけは1匹も姿を見かけませんでした。
これは残効性があるので新たな個体が侵入しても、そこで駆除出来ているということの証明でしょう。
このように効果が長続きするかどうかがエアゾール類による駆除との大きな差異と思います。
続いて大型の害虫に対してはどうでしょうか?
毎年春と秋になると出現するカメムシ、山奥に出現するカマドウマ、これらにも対応できると心強いです。
そこでクサギカメムシとイエコオロギを用いて上記と同様の試験を実施しました。
結果として、イエコオロギは1時間接触させている間に全てが中毒症状を起こし翌日に死亡しました。
クサギカメムシは1時間の接触で8割以上が1日で死亡するという結果でした。
このように大きな害虫が相手でもしっかりと効果が出ます。
そして最後は実験で扱うのも怖い大きなムカデ・・・。
恐る恐る1時間処理面と接触させ続けた結果、24時間以内に瀕死の状態に陥りました。
効くのは分かったけどどうやって触れさせ続けるか、それは隠れ家となる隙間への施工で実現させましょう。
具体的には犬走りの亀裂の間、コンクリートブロックの中、植木鉢の裏、床下全体などです。
なお、これらの実験データは弊社技術資料として編集し、セミナーなどで配布させていただいております。
そして6月の弊社基礎セミナーですが、ただいま参加のお申し込みを受け付けております。
皆様のご参加をスタッフ一同お待ちしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします!
(環境機器株式会社6月基礎セミナー参加申し込みはこちら! )
また、上記資料ですが送付をご希望の場合、弊社営業担当者までお問い合わせをいただければと思います。
以上、長くなってしまいましたが、屋外の害虫にお困りでしたら是非一度お試しください!
前田
May 18, 2017
ニジゴミムシダマシ?
麓に自転車をとめて歩くこと15分ほど、すぐ傍を沢が流れる山道に差し掛かりました。
前日が雨だったせいか、ところどころ水が濁っていましたが、ひんやりとして気持ちがいいです。
ただし、場所によってはぬかるんでいますのでスリップしないよう注意が必要です。
階段であれば落ち葉の塊を踏み抜いて転ばないよう地面の見えているところへ足を乗せましょう。
さて、途中で目についたのがコレ、誰かがあけたのか自然にできたのかコナラの幹に穴がありました。
そしてその中に何かが潜んでいましたので、中を覗いてみることにしました。
するとそこには虹色に輝く綺麗な虫が。
やや窮屈な姿勢のまま接写してみました。
撮影しているうちに、ありがたいことに向こうの方からモゾモゾと出て来てくれました。
虹色に光るこの虫はおそらくニジイロゴミムシダマシでしょう。
適当に撮っても写真うつりが非常によい昆虫で、しばし山歩きの疲れを忘れさせてくれました。
ところで、お目当ての虫はどこに・・・?
前田
そろそろヤマビルに注意が必要な時期です。
事前にヤマビルファイターを使用しておくと安心です。
May 17, 2017
野山の注意事項
毎朝ニュースでチェックするのが花粉注意報から紫外線注意報に変わる頃ではないでしょうか。
また、野外では色々な生物が出現しますので、それらに対する注意も必要になってきます。
まず梅雨の時期はキノコ類。
もちろん十分注意して採取されるのだと思いますが、それでも毎年当たる方が多いようです。
少しでも自信のないものは手を出さないようにしましょう。
梅雨が明ける頃にはスズメバチにも注意が必要です。
しかし、巣が茂みの中や地中にある場合は早期に察知するのが困難です。
少なくとも注意喚起の看板を見たら、用心するようにしましょう。
また、時には思いもよらぬものが出没する場合もあります。
なるべく単独ではなく集団で行動するようにしましょう。
そしてまさかクマが引っかいた痕ではないだろうな、と気が気でなかった木の傷跡。
こういったフィールドサインにも十分気を配り、場合によっては予定を変更して下山するなどの対応も必要です。
前田
登山の時に心強い味方!ヤマビル対策にヤマビルファイター!!
May 16, 2017
マイマイガの季節
新緑に覆われた山々に木漏れ日が差し込む山道、せせらぎに包まれる渓流、実に気持ちがいいです。
そして顔に群がるコバエ、頬に引っかかるクモの巣、時々頭を振りながらもうすぐ夏だなとしみじみ思いました。
さて、夏になると木の枝から糸を吐きながらぶらんと降りてくるもの・・・毛虫に関する相談が増えてきます。
中でもマイマイガは様々な植物の葉を食べることができるため、一般家庭の庭木にもよく見られます。
さらに体長は6センチと人差し指ほどにもなるため、庭木の食害以外に不快感も問題になります。
ところで、このマイマイガですが卵は写真上部にあるような卵塊で産みつけます。
表面は雌成虫の体毛で覆われていますので、土まんじゅうのような奇妙な形になります。
そして春になると、そこから小さな幼虫がわらわらと出てきて辺りを徘徊し始めます。
孵化したばかりの弱齢幼虫と、蛹になる直前の終齢幼虫とでは、外見が若干異なります。
しかし頭部を観察すると、幼虫期を通じて顔文字のような黒い筋が二本入っている点は共通です。
また、弱齢幼虫にはかぶれる程度の毒があると言われてますが、終齢幼虫は触れても痛いだけで毒は無し。
蛹化は狭い空間の中で行われることも多いようで、姿勢はさかさまの状態です。
写真のように木に掛けられた看板の裏や側溝の蓋の裏で見つかることもあります。
これは学生時代にオオムラサキを探している時に見つけたマイマイガの蛹。
器用に木の葉を綴り、その中で蛹化していました。
成虫は雄がやや黒っぽく、反対に雌は白っぽいです。
個人的によく見かけるのは上の写真に写っている白っぽい雌の方ではないかと思います。
特に建物の壁面に2〜3匹くっついているなというイメージです。
ところが何年かに一度大発生することがあり、おびただしい数の成虫が建物や看板などに殺到します。
町中を大きな蛾が乱舞する様は、虫嫌いの方でなくても地獄絵図そのものです。
また、壁面や看板に付着するのみならず、そこに卵塊を次々と産みつけていく点も非常に迷惑です。
上の写真のような状態になると、もう目も当てられません。
なお、写真は弊社のハチ博士石川さんからいただきました。
看板や壁面、天井のみならず、自販機の下もご覧の通り。
これに対処すべきは成虫が飛来しやすい場所へあらかじめ殺虫剤を噴霧しておくことです。
特に弊社では様々な害虫に効果があるサイベーレ0.5SCを推奨しております。
過去にマイマイガの成虫対策に困ったという方は是非一度検討されてはいかがでしょうか。
前田
May 15, 2017
本当は怖いテントウムシ?
さて、とある実験のために野外で試験用の昆虫を探しに行った時のこと。
公園のてすりにテントウムシの幼虫と、これから蛹になろうとしている幼虫がいました。
仲良く寄り添っているように見えますが・・・。
よく見ると上にいる幼虫が下の幼虫の背中をガジガジと齧っていました。
周囲にアブラムシが徘徊していますので、決して餌が足りていないようには見えませんが・・・。
案外共食いの性質が強いのかもしれませんが、まだそんなにも事例を見ていないので何とも言えません。
前田
テントウムシに任せるよりも即効的!アブラムシ退治にHJブルースカイ粒剤!
May 14, 2017
液晶の上にも!?
飛蚊症にしては妙に赤いような・・・正体を確かめてみることにしました。
犯人は君だったのか・・・。
タカラダニでした。
こらこら、誰もマウスポインターの役目なんて頼んでへんで、君。
どかそうにも不用意に触れると潰れてしまい、赤い汁がつくので手出しができません。
パソコンのキーボードを掃除する時のエアーで吹きとばしてしまうのも一つの方法かもしれません。
そもそも建物外周から侵入してくるので、扉の周りなどに忌避剤を施工しておくのもよいでしょう。
手軽に施工する場合は防虫スプレーエコライダーなどが便利です。
前田
May 13, 2017
とうとう屋内に?
慌ただしいお昼過ぎのこと。
開発部の倉庫入り口に・・・。
タカラダニが1匹うろついていました。
建物の外周で目にすることが多いですが、屋内へ入ってくることもあるようです。
なお、潰すと赤い汁が出るため、写真のように白い壁紙のところでは迂闊に触らないよう注意が必要です。
前田
初夏から多くなるタカラダニ対策に防虫スプレーエコライダー!
直接ふりかけると即効的に駆除することができます。
建物外周に散布しておくと、殺虫はしないまでも2〜3週間ほど建物へ近寄せにくくすることができます。
May 12, 2017
死に際の・・・
途中で休日出勤があったので、長かった連休もこれでおしまいという感じはあまりしません。
そしていつも通りに出社し、下駄箱で靴を履き替えていると・・・。
隅の方に蛾の死骸が落ちていました。
ちょうど休日出勤の日に事務所の中に迷い込み、脱出不能になっていた子です。
外へ出してやったのにどういう訳か再び戻って来て、とうとう力尽きたようです。
せっかく救助してあげたのに勿体ないことを。
そしてその死骸の横に散らばっていたこれは産み残した卵です。
おそらく死に際にばらまいたのでしょうが、近くに餌はなく孵化しても育つ見込みはないでしょう。
ひと思いに処分してしまった方が彼らのためか。
突如、倉庫や店舗の中に小さな毛虫やイモムシが大量発生し、どこを探しても発生源となるものがない・・・。
そんな時は、屋内に迷い込んだ蛾による大量産卵→大量孵化→大量発生というケースもあると思います。
特に柱や壁に卵の殻が多数見られる、成虫の死骸が床に落ちている場合はより可能性が高いでしょう。
前田
体が大きく産卵数も多く、また建物外壁に飛来することが多いマイマイガ対策にサイベーレ0.5SC!