危険物?刺すアリ

September 17, 2013

ありがた迷惑

夏バテは台風とともに去り、食欲の秋がやってまいりました。
動物によっては冬を乗り切るための食糧集めを始めるものもいます。
そして、その大事な貯蔵食糧に沸くのがこちら。

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タバコシバンムシ。
乾燥した植物系のものなら、畳のい草だろうがタバコの葉だろうが何でも食べます。
ところが、この何でも食のシバンムシだけを専門に狩る昆虫がいます。

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それがこちら、シバンムシアリガタバチ。
名前の通り、アリの形をしたハチです。
アリの中でもヒメアリによく似ていますが、触角や腰回りなどに明確な区別点があります。

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ハチの名の通り、お尻には産卵管兼の毒針が付いています。
これをチクリと刺してシバンムシの幼虫を麻酔します。

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首尾よくシバンムシを麻酔したアリガタバチは、シバンムシの体表面に産卵します。
そして孵化した幼虫は、シバンムシの体を食べながら成長します。
写真の中央に見える黄色い粒(3匹います)がアリガタバチの幼虫。


ここまで書くと、害虫シバンムシを退治してくれるいい昆虫・・・のイメージです。
しかし、シバンムシの大量発生に伴い本種が大発生すると、人の側にも被害が出始めます。
というのは、偶然触れてしまったり、手でつかんだりすると、反撃で刺されてしまうからです。


被害の様子からダニなどと混同されがちですが、ダニとは防除対策が異なってきます。
ポイントは色々とありますが、まずは全ての原因であるシバンムシの駆除から始めましょう。


前田


シバンムシのモニタリングにドームトラップ

tojiyan at 20:35│Comments(0)TrackBack(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック 虫ムシ日記 

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