April 14, 2017

カビから発生する甲虫類

5月になればシロアリの羽アリが群飛し始めるため、本格的なシロアリ駆除のシーズンに突入します。
また、6月頃にはシロアリと並ぶ木材害虫であるヒラタキクイムシの成虫が出現します。
一般家庭の方がちょっとした虫に対しても神経質になられる時期かもしれません。

カドコブホソヒラタムシ表



















その関係で、カビを餌にして発生する食菌性甲虫類についてのお問い合わせを受けることがあります。
特にこのカドコブホソヒラタムシは一見ヒラタキクイムシに見えるため、慌てて相談されることもしばしばです。
見分けるポイントは、体が少し太いことと胸部の先端に丸いコブ状の突起があることです。

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さらに同じ食菌性昆虫であるフタトゲホソヒラタムシもヒラタキクイムシに間違えられることがあります。
本種も胸部の先端が鋭いトゲ状になるという特徴があるため、見分けるのにはさほど苦労しません。
なお、個人的にはカドコブホソヒラタムシに比べ、相談件数は少ない印象があります。

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これが本当のヒラタキクイムシです。
こうして見比べてみると、何となくこちらの方がスマートですね。

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さらにヒラタキクイムシには似ていませんが、カビから発生する甲虫ではヒメマキムシ類も常連です。
体長は1〜2ミリほどと小さく、体色は小豆のような暗い赤色や茶褐色などです。
種によっては前翅に大きな窪みが多数あり、同定の際に参考となります。

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さて、これらの昆虫ですがカビを餌にするだけに湿気がこもりやすい場所でよく見られます。
一般家庭では和室で見られるという声をよく聞きますが、畳の裏や巾木の隙間が発生源として疑われます。
また、建築後しばらくは多湿な状態になるためか新築家屋からの問い合わせも多くあります。


カビをなくせば彼らもいなくなるので対策として換気・乾燥といったカビの生えにくい環境を整えます。
またカビのような黒ずみが見られるところは殺菌剤などを用いて清掃しましょう。
部屋のあちこちに隠れているような気がする場合は燻煙剤を利用して一掃するのも一つの手です。

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とはいえ頻繁に乾燥や清掃ができない畳の裏や、清掃の手が届かない巾木の隙間の奥はどう対処するか?
通常の殺虫剤を噴霧してもよいですが、発生源が残されたままですのでいつか再発を許してしまいます。
ならば発生源を除去できなくても、それを彼らの生息に適さない場所へ変えてしまうというのはどうでしょうか。

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そこで活用したいのが幼虫の脱皮を阻害して駆除するIGR剤をブレンドしたファーストキルシリーズです。
脱皮を阻害する成分なので人畜への影響が極めて低く、また効果が長期間持続します。
これを畳の裏や巾木の隙間に噴霧すれば、発生源が残っていても幼虫は発育できず発生が抑えられます。

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細やかな施工をする場合はファーストキルN(ノーマルタイプのN)が適しています。
また、天井裏などではファーストキルT(トータルリリース=全量噴霧)が使いやすいです。
甲虫ではありませんが、同じくカビから発生するチャタテムシに対しても効果的です。

前田



tojiyan at 07:00│Comments(0)TrackBack(0)同定知識 

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