同定知識
August 06, 2017
笑ってはいけない・同定業務編
大事だけれど割と単調な同定業務、2時間も作業机に座っているとだんだん飽きてきます。
勤務中はまだしも休日の朝みたいな時間外であれば、たまに音楽を聞きながらでもいいのでは、と思います。
そしてそんな緩み切った態度が思わぬ悲劇を招きます。

You Tubeでお笑いを聞きながら、足立さんから届いたこまか〜い検体を検定中に吹き出したところ・・・
前田、アウト〜〜〜ッ!
無事全て回収してことなきを得ましたが、くしゃみとか咳とかにも気をつけて下さいね・・・。
前田
細かな粉じんもシャットアウト!N95マスク!
ベルトを緩めたり締めたりしてしっかりフィットさせることができます。
勤務中はまだしも休日の朝みたいな時間外であれば、たまに音楽を聞きながらでもいいのでは、と思います。
そしてそんな緩み切った態度が思わぬ悲劇を招きます。

You Tubeでお笑いを聞きながら、足立さんから届いたこまか〜い検体を検定中に吹き出したところ・・・
前田、アウト〜〜〜ッ!
無事全て回収してことなきを得ましたが、くしゃみとか咳とかにも気をつけて下さいね・・・。
前田
細かな粉じんもシャットアウト!N95マスク!
ベルトを緩めたり締めたりしてしっかりフィットさせることができます。
July 18, 2017
クロアリの同定
お客様から同定依頼のあったクロアリ。

写真の1目盛は1mmなので、検体は7mm近くあります。
ヤマアリ類などの大型種と思いがちです。

そんな時はまず胸部と腹部をつなぐ腹柄を見てみましょう。
種類により腹柄が1つなのか2つなのかに分かれますが、ヤマアリ類は1つだけ。
写真では2つ確認できますので、この時点でヤマアリ類の可能性を切ることができます。

あと、胸部の側面に翅を切り落としたような痕がありますので、この時点で女王アリの羽アリを疑います。
体長2〜3mmの種でも女王はかなり大きくなるので、ケアリなどの小型種も候補に入れることができます。

胸部の後方に1対2本の小さなトゲがあり、また頭部には顔を縦に走る皺模様があります。
このことより絶対の自信はありませんが、おそらくトビイロシワアリと考えられました。
庭でよく見かける種類ですので、特別驚くことはありません。
前田
試してみた結果、よく食べました。庭先にでるトビイロシワアリにジェラニモアントベイト!

写真の1目盛は1mmなので、検体は7mm近くあります。
ヤマアリ類などの大型種と思いがちです。

そんな時はまず胸部と腹部をつなぐ腹柄を見てみましょう。
種類により腹柄が1つなのか2つなのかに分かれますが、ヤマアリ類は1つだけ。
写真では2つ確認できますので、この時点でヤマアリ類の可能性を切ることができます。

あと、胸部の側面に翅を切り落としたような痕がありますので、この時点で女王アリの羽アリを疑います。
体長2〜3mmの種でも女王はかなり大きくなるので、ケアリなどの小型種も候補に入れることができます。

胸部の後方に1対2本の小さなトゲがあり、また頭部には顔を縦に走る皺模様があります。
このことより絶対の自信はありませんが、おそらくトビイロシワアリと考えられました。
庭でよく見かける種類ですので、特別驚くことはありません。
前田
試してみた結果、よく食べました。庭先にでるトビイロシワアリにジェラニモアントベイト!
July 02, 2017
乾燥ナメクジ
また後日ご報告したいと思いますが、前回ご紹介した蚊捕獲器BGセンチネル2のデータがかなり集まりました。
(新商品・蚊専用の捕獲器 http://blog.mushi-taiji.com/archives/2017-02-21.html)
蚊以外にも様々な飛翔性昆虫が捕獲されますので、検定後は冗談抜きで飛蚊症になるのでは、と思います。

ところで飛翔性昆虫に紛れて混入していたこの物体。
タイトルにもある通りナメクジが数匹紛れ込んでいました。
恐らくたまたま侵入したものが脱出できずにそのまま死亡したのでしょう。

たぶん出番はないと思いますが、万が一の時のために写真を残しておきましょう。
頭を右下にした状態で撮影していますが、真ん中あたりに特徴的な黒い筋模様が見えます。

萎びているため表面は縦方向に皺がたくさん走っています。
昆虫のように触角が無い、足が無い、気門らしき穴もない、体毛すら無いというのが特徴かと思います。
梅雨の時期はお問い合わせが多くなりますので念のため。
前田
そんなことよりも、さっさと駆除したいという場合はコレ。
置くだけ簡単、ナメクジカダン(家の周りや玄関などに使用)
撒くだけ簡単、ナメトール(農薬なので畑地の周などに使用)
(新商品・蚊専用の捕獲器 http://blog.mushi-taiji.com/archives/2017-02-21.html)
蚊以外にも様々な飛翔性昆虫が捕獲されますので、検定後は冗談抜きで飛蚊症になるのでは、と思います。

ところで飛翔性昆虫に紛れて混入していたこの物体。
タイトルにもある通りナメクジが数匹紛れ込んでいました。
恐らくたまたま侵入したものが脱出できずにそのまま死亡したのでしょう。

たぶん出番はないと思いますが、万が一の時のために写真を残しておきましょう。
頭を右下にした状態で撮影していますが、真ん中あたりに特徴的な黒い筋模様が見えます。

萎びているため表面は縦方向に皺がたくさん走っています。
昆虫のように触角が無い、足が無い、気門らしき穴もない、体毛すら無いというのが特徴かと思います。
梅雨の時期はお問い合わせが多くなりますので念のため。
前田
そんなことよりも、さっさと駆除したいという場合はコレ。
置くだけ簡単、ナメクジカダン(家の周りや玄関などに使用)
撒くだけ簡単、ナメトール(農薬なので畑地の周などに使用)
June 14, 2017
テントウムシの爪
とある試験に巻き込まれて死んでいたテントウムシの幼虫。

私は単に同定検査しただけなので、祟るなら担当者の方にお願いしますね・・・。

ところでこれはテントウムシ幼虫の脚の先で、短い爪が1本出ているだけです。
これだけでは決め手になりませんが、ぺしゃんこの検体を同定する時の手掛かりの一つにはなるかも・・・。
前田
テントウムシに任せるよりも効果的。アブラムシ対策にHJブルースカイ粒状!

私は単に同定検査しただけなので、祟るなら担当者の方にお願いしますね・・・。

ところでこれはテントウムシ幼虫の脚の先で、短い爪が1本出ているだけです。
これだけでは決め手になりませんが、ぺしゃんこの検体を同定する時の手掛かりの一つにはなるかも・・・。
前田
テントウムシに任せるよりも効果的。アブラムシ対策にHJブルースカイ粒状!
June 13, 2017
サツマゴキブリの糞
飼育中のサツマゴキブリの水槽から採取しました。

サツマゴキブリ幼虫の糞。
クロゴキブリやチャバネゴキブリとはちょっと違う砂粒のような感じです。
覚えていてもあまり出番はなさそうですが、それでも万一のためサンプルは残しておきましょう。
前田
クロゴキブリ対策にゴキブリキャップ!

サツマゴキブリ幼虫の糞。
クロゴキブリやチャバネゴキブリとはちょっと違う砂粒のような感じです。
覚えていてもあまり出番はなさそうですが、それでも万一のためサンプルは残しておきましょう。
前田
クロゴキブリ対策にゴキブリキャップ!
June 10, 2017
同定中のメンタルコントロール
自信を持って投げた決め球が納得のいかない判定で四球、そこから精彩を欠いて連打を浴びる・・・。
プロ野球でたまに見る光景ですが、冷静にとまで言わなくとも逆上しないことの大切さを痛感する瞬間です。
そして同定業務にも平常心が求められる場面が多々あります。
中でも訳の分からない検体を同定する場合、かなり集中力を要するので作業が長引くとピリピリしがちです。
特にきちんと検索表で調べたにも関わらず一向に出口が見えない場合は不満もピークに達します。
そんな時にふとつく「ため息」が非常に怖いのです。
コバエ類などの小さな検体は、下手をすると普段の鼻息ですら簡単に飛ばされてしまいます。
そんな時、自分の鼻息は一体何ヘクトパスカルなのだろうと、メンタルを深くえぐられます。
その話は脇におくとして、ため息ひとつでも検体によっては遠く遠くへと吹っ飛んでしまいます。
また、些細なことで吹き飛ぶくらいの検体ですから、サイズも非常に小さいと思います。
机の下に落ちたり物の隙間に入ったりすると、探し出すのは至難の業です。
疲労の色が濃い場面で、小さなものを血眼で探すという悪循環、まさにもう大量失点です。
これを避けるには、作業机からいったん離れるなどの間を取るのが一番だと思います。
野球でいえば、打者が一度タイムをとって、投手の方を睨みながら頭の中を整理するあのイメージです。
コーヒーで一服する、ストレッチするなど気持ちを切り替えるルーティンを決めておくのもよいと思います。
前田
May 27, 2017
同定中の検体管理
もうすぐ上半期が終わろうとしておりまして、今から夏の計画を立て始めている方もいらっしゃるかと思います。
寄せては返す波の音、かまびすしい海鳥の声、夕日に染まる渚、蚊取り線香の香り漂う民宿の夜。
その窓辺から見上げた夜空に散らばる星の瞬きにも似て、捕虫紙に今日もたくさんの虫が捕獲されています。

夏の残像を引き連れて波のように押し寄せる虫を前に、顕微鏡を眺める視線はなぜか遠い目に。
テンションは沈む沈む深海へ、目を閉じればユスリカではなくダイオウグソクムシが網膜に映ります。
これを乗り切れば休日という希望がチョウチンアンコウの発する光のように輝いています。

さて、ここからが今日の本題ですが、このマリンスノーのように積もる検体、皆様ならどう管理されますか?
ピンセットでちょびちょび小分けにしながら同定していけばいいと思います。
でもそこでデスクから鳴り響く内線、作業中なのにちょっと席を外さないといけないこともあると思います。

そして予想外に長引く会話、涼をとるため開けっ放しの窓、ここから深海6500mに達する悲劇が幕を開けます。
流れ込む気持ちのいい風が、むき出しの検体をきれいに吹き飛ばしてくれます。
なんだか視界が急に真っ暗になり、目の前をダイオウイカが泳いでいきます。

じゃあ窓を閉めようという結論に至りますが、そんな慢心から思わぬ落とし穴にはまります。
窓を閉めたら暑いので送風を強にしよう・・・エアコンから吹き下ろす風が検体をきれいに吹き飛ばしてくれます。
目の前が暗黒の世界になり、お迎えが来たかのようにリュウグウノツカイが向こうの方から泳いできます。

検体を損なうことや作業をやり直すことがないよう、せめてカバーくらいはかけておきたいものです。
透明のプラカップでも風から守る役目は果たしますし、周りの人にも検体があることが分かりやすくていいです。
さらに念のため、「検体在中・触れないで」くらいのメモを貼り、意志表示をしておきましょう。
前田
非常によく採れます!ライトトラップ ベクタープラズマ!
寄せては返す波の音、かまびすしい海鳥の声、夕日に染まる渚、蚊取り線香の香り漂う民宿の夜。
その窓辺から見上げた夜空に散らばる星の瞬きにも似て、捕虫紙に今日もたくさんの虫が捕獲されています。

夏の残像を引き連れて波のように押し寄せる虫を前に、顕微鏡を眺める視線はなぜか遠い目に。
テンションは沈む沈む深海へ、目を閉じればユスリカではなくダイオウグソクムシが網膜に映ります。
これを乗り切れば休日という希望がチョウチンアンコウの発する光のように輝いています。

さて、ここからが今日の本題ですが、このマリンスノーのように積もる検体、皆様ならどう管理されますか?
ピンセットでちょびちょび小分けにしながら同定していけばいいと思います。
でもそこでデスクから鳴り響く内線、作業中なのにちょっと席を外さないといけないこともあると思います。

そして予想外に長引く会話、涼をとるため開けっ放しの窓、ここから深海6500mに達する悲劇が幕を開けます。
流れ込む気持ちのいい風が、むき出しの検体をきれいに吹き飛ばしてくれます。
なんだか視界が急に真っ暗になり、目の前をダイオウイカが泳いでいきます。

じゃあ窓を閉めようという結論に至りますが、そんな慢心から思わぬ落とし穴にはまります。
窓を閉めたら暑いので送風を強にしよう・・・エアコンから吹き下ろす風が検体をきれいに吹き飛ばしてくれます。
目の前が暗黒の世界になり、お迎えが来たかのようにリュウグウノツカイが向こうの方から泳いできます。

検体を損なうことや作業をやり直すことがないよう、せめてカバーくらいはかけておきたいものです。
透明のプラカップでも風から守る役目は果たしますし、周りの人にも検体があることが分かりやすくていいです。
さらに念のため、「検体在中・触れないで」くらいのメモを貼り、意志表示をしておきましょう。
前田
非常によく採れます!ライトトラップ ベクタープラズマ!
May 26, 2017
気が抜けない同定の最後
某日、お客様から届いた検体の同定を担当させていただきました。

破損が大きかったのですが、胸部の上に黄色い輪のような模様があります。
また胸部中央に翅を切り落としたような痕が4ヶ所ありました。
そのためヤマトシロアリを疑いつつ作業を進めました。

もしシロアリであるなら、大顎が見つかれば決定的。
しばらくすると片方の顎がありましたが、これでもまだ絶対の自信はありませんのでもう片方の顎も探します。

かなり離れた位置で見つかったもう片方の顎。
先端に歯が3つあり、さらにそれぞれが同じ大きさという点でようやくヤマトシロアリであると確信できます。
普通ならここで作業は終わりです。

しかし、それ以上に多く見つかったのがこの細長い破片で、どう見てもシロアリ由来のものではありません。
念のためこちらの同定も行いました。
節の数が極端に少ない点からカメムシ類を想像し、サイズからアブラムシ類の触角や足と推定しました。
そして結局、問題となっていたのはこの細かな破片の持ち主の方で、シロアリはあまり関係なし。
偶然飛来したものが1匹いて、それが紛れ込んだのでしょう。
プロ野球においてピンチでクリーンナップを抑え、直後の下位打線に痛打される場面を目にします。
同定業務も同様に、難しい検体を同定し終わった時に一瞬気が緩み、大事なものを見落とす場合があります。
なかなか難しいですが、最後にもう一度全体を見直すゆとりも大事です。
前田
いろんな徘徊性害虫に効果的です。
外周処理に困ったら、とりあえずサイベーレ0.5SCがお勧めです。

破損が大きかったのですが、胸部の上に黄色い輪のような模様があります。
また胸部中央に翅を切り落としたような痕が4ヶ所ありました。
そのためヤマトシロアリを疑いつつ作業を進めました。

もしシロアリであるなら、大顎が見つかれば決定的。
しばらくすると片方の顎がありましたが、これでもまだ絶対の自信はありませんのでもう片方の顎も探します。

かなり離れた位置で見つかったもう片方の顎。
先端に歯が3つあり、さらにそれぞれが同じ大きさという点でようやくヤマトシロアリであると確信できます。
普通ならここで作業は終わりです。

しかし、それ以上に多く見つかったのがこの細長い破片で、どう見てもシロアリ由来のものではありません。
念のためこちらの同定も行いました。
節の数が極端に少ない点からカメムシ類を想像し、サイズからアブラムシ類の触角や足と推定しました。
そして結局、問題となっていたのはこの細かな破片の持ち主の方で、シロアリはあまり関係なし。
偶然飛来したものが1匹いて、それが紛れ込んだのでしょう。
プロ野球においてピンチでクリーンナップを抑え、直後の下位打線に痛打される場面を目にします。
同定業務も同様に、難しい検体を同定し終わった時に一瞬気が緩み、大事なものを見落とす場合があります。
なかなか難しいですが、最後にもう一度全体を見直すゆとりも大事です。
前田
いろんな徘徊性害虫に効果的です。
外周処理に困ったら、とりあえずサイベーレ0.5SCがお勧めです。
April 14, 2017
カビから発生する甲虫類
【キクイムシじゃないよ】
5月はシロアリの羽アリが飛び始めるなど、本格的な駆除シーズンに突入します。
加えて、6月にはシロアリと並ぶ木材害虫であるヒラタキクイムシも出現。
ちょっとした虫にも神経質になってしまう・・・うん、僕だってそうさ。

そんな背景から、カビから発生する害虫のご相談、これも少し多い気がする。
特にこの「カドコブホソヒラタムシ」は「ヒラタキクイムシ」と誤認されやすい。
見分けるポイントは、体が少し太いことと胸部の先端に丸いコブがあること、かな。

同じくカビから発生する「フタトゲホソヒラタムシ」も、覚えておきたい虫。
こちらは「胸部の先端にトゲ状のものがある」のが決め手。
ただ、個人的にはカドコブホソヒラタムシより相談が少ない、そんな印象。

そして、これが本当のヒラタキクイムシ。
こうして見比べてみると・・・うん、こちらの方がスマート、かな。
【他にもいるよ、カビから発生する甲虫】

ついでにヒラタキクイムシとは似てないけれど、カビから発生する他の甲虫・・・
これも一緒に見てみよう。
このヒメマキムシ類は体長1〜2ミリほど、体色は小豆のような暗い赤色や茶褐色、
それと種によっては前翅に大きな窪みがたくさんある、これが同定のヒント。

これもヒメマキムシ類の一種で、頭部と胸部が細くて腹部が太い、瓢箪のような輪郭。
さっきの写真の子よりは前翅の窪みがより顕著。
体長は2ミリにも満たないけれど・・・大量発生した時のインパクトは十分。

あと、ここ最近気になっている虫、ミジンムシ類・・・体長はわずか1ミリくらい。
肉眼で見ると、小さくて黒い、丸い点。
なんとなく、貯穀害虫のシバンムシが小さくなったもの、そんな印象もあるよ。

でも、ミジンムシとシバンムシを実際に見比べると・・・大きさが、かなり違う。
ボールペンの先と対比すると、より明らか。

少し遠くからミジンムシだけを眺めると、こんな感じ・・・本当に、黒い点。
ライトトラップに、こんなものが点々とついている時は、彼らかもしれない。
【甲虫ではないけれど・・・】

本題からは外れてしまうけれど・・・チャタテムシ類もカビから発生する典型的な虫。
ダニのような赤茶色の虫がたくさんいる、そんな時は彼らかもしれない。

また、チャタテムシには翅の生えたものもいて、その見た目は「赤茶色の体に
透明な翅がついた、2ミリくらい」の虫。
個人的には何となく、一般家庭よりは食品工場や病院で見かける、そんな印象。
【傾向と対策】

さて、これらの昆虫、カビを餌にするだけに湿気がこもりやすい場所で多いです。
例えば家の和室では畳の裏、フローリングだと巾木の隙間が発生源として、怪しい。
また、新築の家やマンションも、しばらく多湿な状態になるために多発しがち。
対策の基本は、換気・乾燥、それとカビのような黒ずみがあれば、清掃すること。

でも、手軽に清掃できない畳の裏や、そもそも清掃できない巾木の隙間はどうしよう?
発生源が除去できないので、殺虫剤を散布しても効果は一時的で再発してしまう。
そんな時は少し特殊な殺虫剤、「ファーストキルシリーズ」の出番。

これは「幼虫が大人まで成長できずに死ぬ成分」が入ったもの・・・何か怖いね。
でも、もう少し詳しく説明すると「昆虫の脱皮を邪魔して殺す」という効果。
そう、そもそも脱皮をしない人間には作用できない、だから安全で安心。
そして、その効果も長続きする・・・つまり、発生源に散布するのが理想的。

具体的には、先に挙げたフローリングと巾木の隙間とか、壁紙や床のタイルが
めくれ上がっているところの隙間、こんなところへの散布が効果的。

あとは、畳と床の隙間とか、そういったところもお勧めの噴霧場所です。

でも、時々あるのが「部屋の上から虫が降ってくる」など、天井裏から発生
しているかもしれないという時。
そんな時は、広い範囲へ一度に散布できるファーストキルTがお勧めです。
【秋の初めも注意が必要】

それと、夏の終わりから秋の初めの頃は・・・秋雨や台風、それと残暑が重なって、
どうしても梅雨の頃と同じように蒸し蒸ししてしまう。
すると、カビの発生、そしてこれらの害虫の発生に繋がるから・・・注意が必要です。
最近涼しくなってきたけれど、何故か屋内で虫がたくさん出る。そんな時はこの話を
思い出していただければ嬉しいです。
前田
2020年10月4日、加筆・修正。
5月はシロアリの羽アリが飛び始めるなど、本格的な駆除シーズンに突入します。
加えて、6月にはシロアリと並ぶ木材害虫であるヒラタキクイムシも出現。
ちょっとした虫にも神経質になってしまう・・・うん、僕だってそうさ。

そんな背景から、カビから発生する害虫のご相談、これも少し多い気がする。
特にこの「カドコブホソヒラタムシ」は「ヒラタキクイムシ」と誤認されやすい。
見分けるポイントは、体が少し太いことと胸部の先端に丸いコブがあること、かな。

同じくカビから発生する「フタトゲホソヒラタムシ」も、覚えておきたい虫。
こちらは「胸部の先端にトゲ状のものがある」のが決め手。
ただ、個人的にはカドコブホソヒラタムシより相談が少ない、そんな印象。

そして、これが本当のヒラタキクイムシ。
こうして見比べてみると・・・うん、こちらの方がスマート、かな。
【他にもいるよ、カビから発生する甲虫】

ついでにヒラタキクイムシとは似てないけれど、カビから発生する他の甲虫・・・
これも一緒に見てみよう。
このヒメマキムシ類は体長1〜2ミリほど、体色は小豆のような暗い赤色や茶褐色、
それと種によっては前翅に大きな窪みがたくさんある、これが同定のヒント。

これもヒメマキムシ類の一種で、頭部と胸部が細くて腹部が太い、瓢箪のような輪郭。
さっきの写真の子よりは前翅の窪みがより顕著。
体長は2ミリにも満たないけれど・・・大量発生した時のインパクトは十分。

あと、ここ最近気になっている虫、ミジンムシ類・・・体長はわずか1ミリくらい。
肉眼で見ると、小さくて黒い、丸い点。
なんとなく、貯穀害虫のシバンムシが小さくなったもの、そんな印象もあるよ。

でも、ミジンムシとシバンムシを実際に見比べると・・・大きさが、かなり違う。
ボールペンの先と対比すると、より明らか。

少し遠くからミジンムシだけを眺めると、こんな感じ・・・本当に、黒い点。
ライトトラップに、こんなものが点々とついている時は、彼らかもしれない。
【甲虫ではないけれど・・・】

本題からは外れてしまうけれど・・・チャタテムシ類もカビから発生する典型的な虫。
ダニのような赤茶色の虫がたくさんいる、そんな時は彼らかもしれない。

また、チャタテムシには翅の生えたものもいて、その見た目は「赤茶色の体に
透明な翅がついた、2ミリくらい」の虫。
個人的には何となく、一般家庭よりは食品工場や病院で見かける、そんな印象。
【傾向と対策】

さて、これらの昆虫、カビを餌にするだけに湿気がこもりやすい場所で多いです。
例えば家の和室では畳の裏、フローリングだと巾木の隙間が発生源として、怪しい。
また、新築の家やマンションも、しばらく多湿な状態になるために多発しがち。
対策の基本は、換気・乾燥、それとカビのような黒ずみがあれば、清掃すること。

でも、手軽に清掃できない畳の裏や、そもそも清掃できない巾木の隙間はどうしよう?
発生源が除去できないので、殺虫剤を散布しても効果は一時的で再発してしまう。
そんな時は少し特殊な殺虫剤、「ファーストキルシリーズ」の出番。

これは「幼虫が大人まで成長できずに死ぬ成分」が入ったもの・・・何か怖いね。
でも、もう少し詳しく説明すると「昆虫の脱皮を邪魔して殺す」という効果。
そう、そもそも脱皮をしない人間には作用できない、だから安全で安心。
そして、その効果も長続きする・・・つまり、発生源に散布するのが理想的。

具体的には、先に挙げたフローリングと巾木の隙間とか、壁紙や床のタイルが
めくれ上がっているところの隙間、こんなところへの散布が効果的。

あとは、畳と床の隙間とか、そういったところもお勧めの噴霧場所です。

でも、時々あるのが「部屋の上から虫が降ってくる」など、天井裏から発生
しているかもしれないという時。
そんな時は、広い範囲へ一度に散布できるファーストキルTがお勧めです。
【秋の初めも注意が必要】

それと、夏の終わりから秋の初めの頃は・・・秋雨や台風、それと残暑が重なって、
どうしても梅雨の頃と同じように蒸し蒸ししてしまう。
すると、カビの発生、そしてこれらの害虫の発生に繋がるから・・・注意が必要です。
最近涼しくなってきたけれど、何故か屋内で虫がたくさん出る。そんな時はこの話を
思い出していただければ嬉しいです。
前田
2020年10月4日、加筆・修正。