キノコバエ

November 12, 2021

海浜性ハエさんチーム

コロナも一旦落ち着いている感じなので、これを機に旅行に行こう!
と思い、行ってきました茨城県!
本当は毎年恒例の大洗旅行を考えていたのですが、お目当ての旅館がすでに予約いっぱいだったので、その北にある「ひたちなか」で宿泊してきました

20211107_125053
ひたちなかの湊線、各駅の看板がめちゃかわいい

20211107_122536
海辺の町だけあって、魚市場は活気づいていました。お昼に回転寿司も行きましたが、ネタが大きくてかつ手頃なお値段!来てよかった・・

20211107_093217
宿泊は湊線の終点、阿字ヶ浦にて。砂浜には奇妙なオブジェが立っていました。
天気も良いので海を散歩。家族連れが遊び、釣り人がエンジョイしていました・・・そんな中、ふと目についたのが打ち上げられた海草。その周りをハエがブンブン飛んでいました。


20211107_100229
昆布っぽいものに大量のハエがまとわりついています。海浜性だからといってハマベバエ科というわけでもなく、イエバエ科な雰囲気があります(少し持ち帰ったので、調べてみるつもり)
家族連れや釣り人の不審な目にさらされながらも、楽しい観察会となりました。


20211107_101314
阿字ヶ浦には「ほしいも神社」という一風変わった神社がありました。
金の鳥居がたくさん・・・


20211107_101546
神社の隣には休憩所があり、ほしいも自販機まで置いてありました。
さらに、ほしいもおみくじや、ほしいも絵馬などもあり、ほしいもパワーがすごいです。
いくつかお土産に買って帰りました・

このままコロナも落ち着いて、気兼ねなく旅行に出られるようになるといいですね

■□■ 捕虫紙の虫クイズ! ■□■
日にちが空いてしまいましたが、前回はこちら
P4120057
冬場は虫も少なくなりますが、このハエは比較的多く飛んでいます。
脚の基部がどれも太く発達し、脚に立派なトゲトゲが見られます。
こちらは「キノコバエ科」ですね、良いハエです!


P4140073
今回はこちら。体はぐちゃぐちゃになってしまっていますが、特徴のある翅脈をもっています。
さて、なんでしょう?

川竹

tojiyan at 15:03|PermalinkComments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

April 12, 2021

冬のハエ、春の美味

またたく間に4月になっていました(もう中旬!?)

季節も変わり、虫も変わってきています。特に大阪では先週くらいから春のハエがたくさんでてきています。ケバエやオドリバエ、カバエなんかを見つけるとハルウララな感じですね。

とはいえ未だ冬の虫も若干飛んでいます。
P4010062
こちらトゲハネバエです。冬のハエとして名高い?ですが、この時期まだ飛んでいます(むしろよく見かけるようになった気が…?)
トゲハネバエ=チャバネトゲハネバエ というイメージしか無いのですが、属の検索だけでも翅の前縁のトゲの様子や頭・胸部の毛の様子も観察する必要があるっぽいですね。ハエはどれも形態がよく似ているので、あまりテキトーに決めつけ出来ないのがもどかしいです汗

P4010076
冬はキノコバエ科もよく飛んでいました。この子はオフィスに落ちていたのを同期の伊藤博士がくれたもの。

P4010078
見てください、この艶のある黒色に長めの黄色の毛が粗く生えている感じ、粋ですよね!


さて読者が減った所で、先日の農園レポートです。
農園に植えていて忘れかけていた山菜たちが一気に芽吹き生長しています!
この日はコゴミと行者ニンニクを味見。
DSCPDC_0001_BURST20210403122332164_COVER
とれたてフレッシュ!

IMG_20210403_125121
コゴミはシンプルに豚汁に入れていただきました、独特の歯ごたえがあって美味しいですね。
行者ニンニクはジンギスカンに和えていただきました、こちらもウマウマ

IMG_20210403_103323

IMG_20210403_102419
ニンニク、ワサビ、ほか諸々の収穫が楽しみです!

■□■ 捕虫紙の虫クイズ! ■□■

PA301159
前回はこちら。オレンジのシュッとしたボディ。こちらは「アザミウマ」です。
非常に小さく、遠目から見るとゴミか虫かどうか判別がしづらい程です。たまに緑地帯などで発生したものが部屋の内部に侵入してしまい問題になります。ライトトラップ以外にも黄色の水盤で捕まったりするらしいので、お困りの際は一度おためしください。
Thrips physapus
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Thrips_physapus.jpg
WIKIMEDIA COMMONSより。
アザミウマの翅は細い膜質の周りに細かい毛がたくさん生えているような形です。微小なハチとかも同じですね。体の大きさと空気の粘性の話をどこかで聞いた気がしますが、ここまで小さいと膜状ではなく毛で事足りるんでしょうかね?さっぱりわかりません。

P4120063
今回はこちら。(科レベルなら)簡単な虫なので両方ともいけるでしょう!

川竹

tojiyan at 15:36|PermalinkComments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

November 06, 2020

AIも楽じゃない

先日、現在放送中の「某六つ子アニメ」を見ていたらAI搭載ロボが出てきました。某でかいパンツを履いたオジサンキャラに「何故パンツしか履いてないのか?」や、某頭に旗が刺さったキャラに「何故旗を刺しているのか?」など、ギャグ漫画に対して無粋でメタな質問を投げかけ、六つ子から
「もっとこう、フィーリングで理解して?」
と窘められるも、「ウーン、ワカリマセン」と返答。という場面がありました。

現在ペストビジョンの虫AIを開発・改善中なのですが、まさにAIに「フィーリングで虫を理解して?」と言いたくなるときもしばしばあります汗
AIに虫を覚えさせるのにもいくつか方法があるようですが、今は膨大な量の虫データを見せることでその虫の特徴を自動で拾い上げて覚えてもらうという方式をとっています。実際AIが何を考えて判定しているのかはブラックボックスなので、傍から見ていると結構「フィーリング感」のある手法ではありますが、どうしても得意や苦手が出てしまいます。この捕虫紙AI同定技術では世界トップを走っている(つもり)ですので、より精度が出るようにチームで一所懸命に走っている所です(紆余曲折してるのかもしれませんが)。


気分転換にチョウバエの幼虫を観察したので動画にしました。においがエグいです笑


■□■ 捕虫紙の虫クイズ! ■□■
前回はこちら
スクリーンショット 2020-11-06 103705
翅が2枚なので・・・ハエですね。こちらキノコバエ科です。
脚の付け根(基節;A)がすべての脚で長く目立ち、脛節の先端にある距刺(B)が長く目立ってカッコいいです。翅脈はしっかりとしていますが、クロバネキノコバエのように特徴のあるような感じでは無いです。
スクリーンショット 2020-11-06 104408
キノコバエには実は親戚が多く、なんたらキノコバエ科が多数いるようです。(「キノコバエ上科」の英語Wikipediaより、上からホソキノコバエ科、タマバエ科、チャボキノコバエ科、ケヅメカ科、ツノキノコバエ科、カモドキ科などなど)この辺りをキノコバエ科に含める派もありますので一概には何とも言えないですね。

非常にマニアックな話になってしまいましたが、キノコバエ科は名の通りキノコを好みます。最近キノコを山からとってきて、中から得られるキノコバエを観察するという遊びをしているのですが、幼虫は出てくるものの成虫にまで育ちません。難しいですね泣

PA270005
今回のクイズはこちら。ザ・コバエという感じでわかりづらいですが、後ろ脚のあそこを見ると一発でわかります。さてなんでしょう?


川竹

tojiyan at 10:57|PermalinkComments(0) このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック