トコジラミ
December 11, 2023
いつもトコトコあなたの布団に這い寄る混沌
ここ最近、一気に話題になっている「トコジラミ」。
ナンキンムシとも呼ばれていた虫が、ここ数年確かによく見つかるようになってきました。
以前は外国人も滞在するゲストハウスやホテルなんかが多かったそうですが、ここ最近は一般家庭にもじんわりと広がっており、ますます注目が集まっている虫です。
トコジラミはこんな虫。
成虫のトコジラミ。赤茶色っぽい色をしています。お尻の黒っぽい部分は、吸血した血が固まったものです。触角の先端など、欠損しています。
たまに「トコジラミは目に見えるの?」という質問をうけますが、大きさはこのくらい。
ただ、幼虫はもっと小さく、孵化して間もないものは2mmほどの大きさです。
裏側はこんな感じ。
「トコジラミ」という名前なのでシラミの1種かと思われる方もいらっしゃいますが、広くカメムシの1種です。
カメムシ(目)にはTHEカメムシをはじめ、セミ、ヨコバイ、アメンボ、ハゴロモなどなど意外といろんな虫が属します。
口がストロー状になっており、これを皮膚に突き刺して血を吸うんですね。
トコジラミの対策は、潜み場所への殺虫剤散布が基本です。
ただし、潜み場所は寝具の周り以外にも広く様々あり、薬剤の選定も時には重要になりますので、潜伏数や症状がひどい場合は迷わず専門業者へお問い合わせくださいませ。
そのうえで、ひとまずの対策として使える殺虫剤としては、例えば・・・
「バルサンまちぶせスプレー」
カーバメートを殺虫成分に利用しています。トコジラミが潜んでいそうな場所に散布してお使いください。
「ゼロノナイトG」
空間に殺虫剤が広がる”くん煙剤”です。メタジアミド系の殺虫成分を使っています。
その他、プロ向けではクライオナイトという炭酸ガスを利用した氷殺なんかもご提案させてもらっています。
特にピレスロイド抵抗性をもつトコジラミ(スーパートコジラミ)を気にせず、広くお使いいただける方法かと思います。
殺虫剤と、ドライアイスや粘着トラップなど様々な方法を組み合わせてトコジラミ駆除を進めていきましょう。
ちなみに、トコジラミの交尾は一風変わっており、「外傷性受精」というシステムを利用しています。
通常はオスの挿入器がメスの交尾器に挿入され、精子の受け渡しをするのですが、トコジラミは挿入器をメスの生殖器ではなくお腹に無理やり差し込み、精子を流し込みます。
交尾を終えたメスの腹には傷が残ります。痛そー><
トコジラミだけでなく、ネジレバネという虫でもこの外傷性受精が行われているようで、メスもやられっぱなしだけでなく、精子を注入されるためのポケットを用意しているなど、異性間競争の題材としては非常に面白く感じますね。
ナショナルジオグラフィックの参考記事です。
■□■ 捕虫紙の虫クイズ! ■□■
前回はこちら。
答えは「トゲハネバエ科」でした。
冬〜春先にかけて見られるという変なハエです。
季節と、写真にある特徴から調べてみてください。
今回はこちら。上の大きい虫と、余力があれば下の虫も考えてみてください。
さて、なんでしょう?
川竹
ナンキンムシとも呼ばれていた虫が、ここ数年確かによく見つかるようになってきました。
以前は外国人も滞在するゲストハウスやホテルなんかが多かったそうですが、ここ最近は一般家庭にもじんわりと広がっており、ますます注目が集まっている虫です。
トコジラミはこんな虫。
成虫のトコジラミ。赤茶色っぽい色をしています。お尻の黒っぽい部分は、吸血した血が固まったものです。触角の先端など、欠損しています。
たまに「トコジラミは目に見えるの?」という質問をうけますが、大きさはこのくらい。
ただ、幼虫はもっと小さく、孵化して間もないものは2mmほどの大きさです。
裏側はこんな感じ。
「トコジラミ」という名前なのでシラミの1種かと思われる方もいらっしゃいますが、広くカメムシの1種です。
カメムシ(目)にはTHEカメムシをはじめ、セミ、ヨコバイ、アメンボ、ハゴロモなどなど意外といろんな虫が属します。
口がストロー状になっており、これを皮膚に突き刺して血を吸うんですね。
トコジラミの対策は、潜み場所への殺虫剤散布が基本です。
ただし、潜み場所は寝具の周り以外にも広く様々あり、薬剤の選定も時には重要になりますので、潜伏数や症状がひどい場合は迷わず専門業者へお問い合わせくださいませ。
そのうえで、ひとまずの対策として使える殺虫剤としては、例えば・・・
「バルサンまちぶせスプレー」
カーバメートを殺虫成分に利用しています。トコジラミが潜んでいそうな場所に散布してお使いください。
「ゼロノナイトG」
空間に殺虫剤が広がる”くん煙剤”です。メタジアミド系の殺虫成分を使っています。
その他、プロ向けではクライオナイトという炭酸ガスを利用した氷殺なんかもご提案させてもらっています。
特にピレスロイド抵抗性をもつトコジラミ(スーパートコジラミ)を気にせず、広くお使いいただける方法かと思います。
殺虫剤と、ドライアイスや粘着トラップなど様々な方法を組み合わせてトコジラミ駆除を進めていきましょう。
ちなみに、トコジラミの交尾は一風変わっており、「外傷性受精」というシステムを利用しています。
通常はオスの挿入器がメスの交尾器に挿入され、精子の受け渡しをするのですが、トコジラミは挿入器をメスの生殖器ではなくお腹に無理やり差し込み、精子を流し込みます。
交尾を終えたメスの腹には傷が残ります。痛そー><
トコジラミだけでなく、ネジレバネという虫でもこの外傷性受精が行われているようで、メスもやられっぱなしだけでなく、精子を注入されるためのポケットを用意しているなど、異性間競争の題材としては非常に面白く感じますね。
ナショナルジオグラフィックの参考記事です。
■□■ 捕虫紙の虫クイズ! ■□■
前回はこちら。
答えは「トゲハネバエ科」でした。
冬〜春先にかけて見られるという変なハエです。
季節と、写真にある特徴から調べてみてください。
今回はこちら。上の大きい虫と、余力があれば下の虫も考えてみてください。
さて、なんでしょう?
川竹